薬剤師コラム

薬と健康の週間特集コラム⑦ インペアード・パフォーマンスについて

宇川 達朗

インペアード・パフォーマンスという言葉を聞いたことはありますか?

インペアードとは「正常に機能しない」という意味で、抗ヒスタミン剤と呼ばれる花粉症、蕁麻疹、かゆみだけでなく、鼻水のような風邪症状にも用いられる薬剤による鎮静、記憶力低下、認知能力低下のような中枢神経抑制に伴う症状のことを指します。イメージとしてはかゆみの症状があり、前日寝る前に薬を服用し、翌日午前中にかゆみは治っているが、眠気や頭がスッキリしないような状態が続くような状態です。

抗ヒスタミン剤は前述した通り、現在、広く様々な疾患で用いられておりますが、第一世代抗ヒスタミン剤は脳への移行率が高いものが多く、市販で販売されているような総合感冒薬の中にも含有されている場合があり、常用することで鎮静されインペアード・パフォーマンスが起こることもあります。

 

現在、使用頻度が高いものは第二世代抗ヒスタミン剤と呼ばれ、脳への移行率も低く、低鎮静性であると言われております。

低鎮静性というのは、簡単に言うと脳への移行率が低いということになります。
低鎮静性でもやはり個人差があるため種類によっては出てしまう人もいますので、薬の効果だけではなく、運転など機械操作する方や、仕事や勉強の効率低下にもつながることがあるため、ライフスタイルに合わせた薬剤の種類や服用時期を考慮しなくてなりません。
難しいところはアレルギー性鼻炎や花粉症自体もパフォーマンス低下が出ることがあるため、自己判断で中止せず、医師と相談することも重要となります。

 

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