薬剤師コラム

育児奮闘記⑥

薬剤師Wの育児奮闘記、第6回目は息子が今年発症した川崎病についてです。
川崎病は4歳以下の乳幼児に多い原因不明の病気で全身の血管に炎症がおきます。

  • 高熱
  • 目の充血
  • 真っ赤な唇と苺のようなブツブツの舌
  • 体の発疹
  • 手足の腫れ
  • 首のリンパ節の腫れ

の6つの症状のうち5つ以上の症状があれば川崎病と診断します。

川崎病で一番問題なのは、心臓を栄養を送る冠動脈にこぶを形成することです。
こぶができると、将来的に狭心症や心筋梗塞を起こす危険性が高まります。
今では効果的な治療法がわかり心臓への後遺症は少なくなりました。
一般的には免疫グロブリン療法とアスピリンを療法を行います。
免疫グロブリンは炎症を抑えたり、毒素を中和したり、血小板やリンパ球の作用を抑える働きがあります。
献血した血液から抽出されます。
アスピリンは血液を固まりにくくしたり、熱を下げて炎症を抑えることによって血栓を防止します。
息子もこの治療法でした。

では参考までに闘病の記録をお伝えします。
土曜日の夜に発熱し、40℃をウロウロ。 土日はぐったりしていました。
月曜日受診したところ風邪の診断。
熱と鼻水の薬が出ました。

水曜日、首のリンパ節が腫れてる…唇も腫れてる…川崎病じゃないの?と夫婦で話し始めました。
木曜日になっても40℃の熱が下がりません。
水分摂取すらできず、数日間意識朦朧としながら布団に入っていました。
これは絶対におかしい!と思い受診すると検査入院となりました。
抗生剤を点滴しましたが解熱せず川崎病と確定しました。
すぐに免疫グロブリンでの治療を始めました。
これで9割の子は良くなるとの事。
でも…あれ? 一度は解熱したのに、また40度の発熱… 川崎病は時間との勝負。
早く次の治療を!

2回目の免疫グロブリン開始。
これも効かなければ旭川に転院と言われました。
治ってくれるならそれでいい、息子の苦しむ顔はもう見たくない。
祈る思いで効果判定を待ちます。
すると徐々に熱も下がり全身の発疹や腫れが引いてきました。
血液検査もいい感じ!その後、無事に退院できました。

退院後は3ヶ月間アスピリンを飲みました。
そしてこの先5年間は心臓の経過を見ていく予定です。
今のところ心臓は異常なし、元気に働いてくれています。

イヤイヤ期でわがままが多い時期だけど、川崎病のことを思い出すと元気が1番!と改めて感じます。
息子を助けてくれた医療従事者の皆さん、献血で免疫グロブリンを提供してくれた方、息子を看病してくれたパパ。
本当にありがとうございました。

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