薬剤師コラム

電解質ってなぁに?~冬でも起こる脱水症状について~

水に溶けると(陽イオン +)と(陰イオン -)に分かれ、電気を流す物質のことです。
これだけではなかなか難しいですよね? 
具体的な代表は『塩』 NaClです。

『塩』はナトリウム(Na+)という[陽イオン]と クロール(Cl-)という[陰イオン]の2つで成り立っています。これが水に溶けて離れること(電離)で電解質となります。
電解質は水中では電気を帯びたイオンになり、電気を通すようになります。

 

身体の体重の60%は水分でできている!!

体内を循環する水分「体液」の役割

  • 運搬
    酸素や栄養分を身体中に運び、老廃物は体外へ出します。
  • 体温調節
    皮膚への血液の循環を増やし、汗を出して体温を一定に保ちます。
  • 環境維持
    新陳代謝がスムーズに行われるよう、体液の性状を一定に保ちます。

 

身体の水分、つまり体液には「電解質(イオン)」が含まれています。

実は、人間の体は、この電解質の陽イオンと陰イオンのバランスによって血管、細胞、神経、筋肉などの動きを調節しており身体にとって重要な役割を果たしています。
電解質(イオン)は少なすぎても多すぎても細胞や臓器の機能が低下し、命にかかわることがあります。

主な電解質(イオン)には、
ナトリウム、クロール、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどがあります。
これらは5大栄養素としてあげられるミネラルに属しています。

激しい運動などにより汗をかいた場合は、ナトリウム(Na)が汗と一緒に流れ出てしまい、食中毒などによる嘔吐、下痢などによっては、ナトリウム(Na)もクロール(Cl)も体から流れ出てしまいます。電解質のバランスが崩れることで、倦怠感、頭痛、吐き気、めまい、血圧や臓器血流低下といった「脱水症状」が現れます。

 

もしも身体の水分がなくなったら・・・

~体内の水分が2%失われると運動能力が低下~
体内の水分が2%失われると喉の渇きを感じ、運動能力が低下しはじめます。

3%失われると、強い喉の渇き、ぼんやり、食欲不振などの症状がおこり、4~5%になると、疲労感や頭痛、めまいなどの脱水症状があらわれます。
そして、10%以上になると、死にいたることもあります。

人間にとって水分の摂取は、欠かすことができないとても大切なものなのです。

暑いところでは血管を拡げ血流量を増やし、汗をかくことで体温を調節しています。
しかし、たくさんの汗をかくとそれだけ体液を失い、体液が少なくなって体温が上昇し、車でいえば「オーバーヒート」のような状態になります。

脱水量(初期体重の%)と脱水症状ないし徴候
水分
減少率
主な脱水症状
2% のどの渇き
3% 強い渇き、ぼんやりする、食欲不振
4% 皮膚の紅潮、イライラする、体温上昇、疲労困ぱい、尿量の減少と濃縮
5% 頭痛、熱にうだる感じ
8~10% 身体動揺、けいれん
20%以上 無尿、死亡

人は暑い時には汗をかいて体温を調節します。その働きが正常に働くためには、体液の量が十分であることと、水分とイオンのバランス、つまり体液の濃度が常に一定であることが重要です。

汗をかくと水分と一緒にイオン、主としてナトリウムとクロール(食塩)が失われます。
水だけを飲んでいると、体液中の水分とイオンのバランスがくずれ、体液がどんどん薄くなリます。
すると身体は体液が薄くなることを防ごうとして、のどの渇きが無くなり、また過剰な水を尿として排泄します。
その結果、体液の量は十分に回復できなくなります。この現象を自発的脱水といいます。

 

自発的脱水とは・・・?水を飲むだけでは回復できない!?
身体に水分を補給するときに、水だけをとると逆効果になる場合があります。

水だけを飲み続けると、体液の濃度を一定に保とうとする身体の働きによって、過剰な水を尿として身体の外へ出してしまいます。そのため、身体の水分の量が十分に回復できない現象(自発的脱水)が起こるのです。同時に、体液の濃度をこれ以上薄まらないようにするために、脱水から回復していないのにのどの渇きがおさまり、水分不足を自覚できなくなる危険もあります。

 

その飲料水に塩分(ナトリウム)、糖質が含まれているかをチェック

水分の組成としては0.1~0.2%(100ml当たりナトリウム40~80mg)の塩分と、適度な糖分を含んだものが水分補給には効果的です。運動量が多いほど糖分を増やしてエネルギーを補給しましょう。特に1時間以上の運動をする場合には4~8%程度の糖分を含んだものが水分補給には効果的です。糖分を含んだ水分は腸管内での吸収スピードが速く、保水率も高くなります。これには、イオン飲料が手軽ですが、自分で調製するには1リットルの水、ティースプーン半分の食塩(2g)と角砂糖を好みに応じて数個溶かしてつくることもできます。

参考:日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」
参考:厚生労働省「職場における熱中症の予防について」
参考:環境省「熱中症環境保健マニュアル」
参考:大塚製薬ポカリスエットホームページ

 

そこで、バランスがとれるよう調整された飲み物が経口補水液です。

経口補水液は糖分や塩分、カリウム、マグネシウムなどが入っており、さらに、飲みやすく果汁等が付加されているものの多くがスポーツドリンクと呼ばれています。

 

脱水時は低Na血症になりやすい!

もし、体内の陽イオンと陰イオンのバランスが崩れたときに、電解質の調整に関係のない、ジュース(甘い飲み物)やお茶だけで水分補給をしてしまうと、のどの渇きは治まってもそのほかの脱水症状を抑えることが出来ません。大量の汗、嘔吐、下痢の症状からより早く回復するためには電解質をバランスよく含む水分を飲むことが重要なのです。

経口補水液のガイドラインでは

  • ブドウ糖  80~120mmolL程度
  • ナトリウム 40~60mEq/L
  • カリウム  20mEq/L
  • 浸透圧   280mOsm/L未満

ご自宅でも経口補水液を作ってみよう!

水 1Lに対し
食塩 3g、砂糖 20~40g(ブドウ糖であれば10~20g)
 + レモン果汁又はグレープフルーツ果汁(カリウムの補給)

ただし糖分が多すぎると浸透圧が高くなってしまうのでかえって吸収されにくくなってしまう。
グレープフルーツジュースを入れると飲みやすくはなるが、糖質が多くなってしまうので基本の経口補水液の10%程度のグレープフルーツジュース、もしくはレモン果汁を5%程度加えたものが一番吸収されやすいとされているそうです。

 

自分で作るのもよいですが… 市販の経口補水液はいかがですか?

CMでもおなじみのOS1 ~あかね薬局でも販売しております!~

 

これからの時期!冬でも起こりやすい脱水にご注意を!!

お子様などは風邪の季節に発熱・嘔吐・下痢といった症状が脱水症を引き起こす原因となります!

発熱を伴う喉風邪・お腹にくる風邪などは、特に注意が必要です。嘔吐や下痢は、ウイルスなどの病原体を身体から排出するための大切な防御反応ですが、これが長く続くと身体から大量の水分と塩分など(胃液・腸液)が失われて脱水状態になってしまいます!

お子様の様子がおかしいと感じたら?

お子様の症状による受診の目安

  • 39℃以上の熱がある
  • 目が落ちくぼんでいる
  • 1日6回以上の多量の下痢
  • 機嫌が悪い
  • 血便がある
  • ぼんやりして、眠りがち
  • 嘔吐が続いている
  • 顔色が悪い
  • 泣いても涙が出ない
  • 皮膚、口、舌が乾燥している
  • 尿の量が減っている。尿の色が非常に濃い

また、高齢者の方は脱水になりやすいので注意!!

高齢者の方はもともと、体の水分量が少なくなっているのに加えて、喉の渇きを感じにくく、食欲の低下や水分摂取量が減ります。腎臓の機能が低下し水分の調節がうまくいかないため、水分が不足しがちになります。
持病によっては脱水状態との区別がつきにくいため、水分補給を怠たってしまうケースも多くあります。

高齢者の方は以下の状況にご注意下さい!

  • 室内の温度設定が高い。(28℃以上になっている)

  • 風通しの悪い部屋に長い時間居たり、直射日光が長い時間当たっている。
  • 室内でも厚着でいる。ストーブや暖房を長時間つけっぱなしにしている。
  • 水分の摂取量が少ない、急激な食欲の低下がある。
  • 痰が絡んだ咳をずっとしている。
  • わきの下に汗をかかない。湿り気がなく乾いている。

https://www.os-1.jp/
ご興味のある方は大塚製薬工場さんのOS1のホームページをご参照ください!

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